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half of と half
half of+名詞 と half+名詞 はどちらの言い方もあるけれど、意味や用法の違いはあるのでしょうか?
「半分の」という意味はだいたい一緒で、一般的に half of より half のほうがよく使われます。概して、言葉は短い方が好まれる傾向あり。
half of の用法
half は名詞・形容詞・副詞になりますが、副詞については割愛します。
of が付く時の half は名詞です。half of の後ろは名詞でも代名詞でもOK。ただ、名詞か代名詞かでちょっと事情が違ってきたりします。
その辺も含めて、分かりやすく順番に見ていきましょう。
the half of の場合
half の前には a、the や形容詞、数詞を付けることができ、halves と複数形にもなります。「半分」がいくつかある場合ですね。
特に形容詞が付く時などは、the+形容詞 half of の形です。
- the 形容詞 half of+名詞:
- 「~の半分」「半分の~」
形容詞が付く時、the half になる
形容詞は half の前に付く
- 「~の半分」「半分の~」
- The second half of the book is more exciting.
(この本の後半はもっと面白い) - The two halves of the city were reunited in 1990.
(1990年に市の2つの半分は再統合された) - The tough market would lead to 400 jobs being cut in the first half of this year.
(厳しい市場環境で、今年上半期には400人の人員削減が行われるだろう)
the half of it とは?
形容詞が付く時以外、普通は無冠詞の half of のほうを使い、half of it は「その半分」の意味です。
ところが、the half of it という口語表現のイディオムもあります。これは「ほんの半分しか」「半分も~しない」といったネガティブなニュアンスで使われます。
否定文や、just(ほんの)を伴うような場合ですね。
- half of it:
- 「その半分」
- the half of it:
- 「半分も~しない」「ほんの半分だけ」
たいてい否定文や just を伴う
- 「半分も~しない」「ほんの半分だけ」
- If I told you she was a little flaky, you wouldn't be getting the half of it.
(もし彼女は少し異常だと言っても、あなたは半分も理解しないだろう) - Everyone knows she’s a difficult girl, but they don’t know the half of it.
(彼女が扱いにくい女子だと誰もが知っているが、彼らはその半分も分かっていない) - You saw them together, but that's just the half of it.
(あなたは彼らが一緒にいるのを見たが、それはほんの半分にすぎない)
half of の場合
half of の後ろには、普通名詞も代名詞も来ます。代名詞の場合は、常に目的格です。
- 例:
- half of us
- half of we
単数か複数か
「half of+単数名詞」なら、単数扱いで動詞も単数形、「half of+複数名詞」なら、複数扱いで動詞も複数形です。
- half of+単数名詞 単数扱い
- half of+複数名詞 複数扱い
- At least half of those books can be sold.
(少なくともそれらの本の半分は売れる) - She is allowed to keep half of her tips.
(彼女はチップの半分を受け取ることが許されている) - Half of them were still married.
(彼らの半分はまだ結婚していた) - Half of it was destroyed in a fire.
(半分は火事で焼失した)
half of が使えない?
一般的に使える表現ではあるものの、たまに half of がNGなケースもあります。
どんな場合かというと…メートル、キログラム、時間などの「測定単位の名詞」が来る時。この場合は、half of は使えません。
たとえば、「半世紀」や「半マイル」と言いたい時、half of a century や half of a mile とはなりません。その場合は、of を省いて half a century、half a mile とします。
- 例:
- half a century
- half of a century
half of の後には、a day、a mile などの「数量単位を表す名詞」は使えない
a half の用法
a half は「単体の何かの半分」 「1/2」という具体的な数量を示します。「数詞+and a half」のように言う場合がほとんど。
「数詞+and a half+複数名詞」、あるいは「数詞+and a half」の形です。a half of と of が付くのはまれ。
a half の後に名詞が続く場合、名詞は複数名詞か不可算名詞になります。
- 数詞+and a half(複数名詞):
- 「~と半分」
half の前の a は省略できない
名詞は、複数名詞か不可算名詞
- 「~と半分」
- The recipe tells you to use a pound and a half of butter.
(レシピはバターを1.5ポンド使うよう指示している) - Can I have a half of lager, please?:イギリス英語
(ラガーを半分いただけますか?) - She is two and a half.
(彼女は2歳半だ) - We were there for one and a half days.
(そこに1日半滞在した)
それにしても、half の前に a が付いて、その後に複数名詞が続くのは、奇妙な感じがしませんか? 単数の a と複数の -s が一緒に付くとは一体?
half は「1/2」の意味なので、a は必須。half に続く名詞は、全体をひっくるめて考えると複数になるため、複数形です。
たとえば、one and a half は「1+1/2」。「1 1+1/2」になるので、複数と言えます。
half の用法
half のほうが、half of より一般的です。half は形容詞で、直後に名詞が続きます。
無冠詞の場合
half~ も、意味は half of~ と同じで「~の半分」「半分の~」。
注意したいのは、my やら the やらの限定詞が付く時は、「half my/the+名詞」の語順になることです。
一見「どうして?」と思われるかもですが、難しくとらえず、「half of の of が省略されているから」と考えれば、ストンと落ちるでしょう。
half my/the+名詞
- half+ (my / the) 名詞:
- 「~の半分」「半分の~」
所有格や the は half の後に来る
- 「~の半分」「半分の~」
- Why don’t you have half my chocolate?
(私のチョコレートを半分食べない?) - Only half the guests had arrived by seven o’clock.
(7時までに到着したのは客の半分だけだった) - We spent half the time talking.
(時間の半分は会話に費やした) - They’re offering the flowers for almost half price.
(花をほぼ半額で提供している)
half a+名詞
では、所有格や the ではなく、a が付く時はどうでしょうか。
a も限定詞です。これも、of が省略されて「half a+名詞」になったと考えれば大丈夫(a half と a が half に付くケースについては、後でもう少し補足します)。
half と half of は意味は同じとはいえ、用法の点で若干違いがあります。
上で少し触れたように、half of は「1日」「1世紀」「1マイル」など、数量単位を表す名詞の前に来ることができません。
half of a day という言い方はNG。けれど、half a day は問題なく使えます。
なぜなのか? もう、ここはそういうものだと思って、サラッと流しましょう…。
- half+a 名詞:
- 「~の半分」「半分の~」
数量単位を表す名詞の前にも使える
- 「~の半分」「半分の~」
- They had been friends for about half a century.
(彼らは約半世紀の間友人だ) - They were nearly half a mile away.
(ほぼ半マイル離れていた) - The fault was fixed in half an hour.
(障害は30分で修復された)
half が使えない?
half がNGの場合があるのかと言うと、やはり half の後に来ることができない語も存在します。half も完璧じゃありませんでした。
名詞はOKです。が、代名詞だとNGです。
half them や half they とは言えません。代名詞が続く時は、half of them になります。
- 例:
- half of them
- half them
half の後には「代名詞」は来ない
a half と half a
a half+名詞
先ほどは、「数詞+and a half+複数名詞」の形を取り上げました。今度は、この数詞の部分がないパターンです。
a half+名詞 は 「半分の何か」「何かの1/2」。これは「1未満」のため、half の後の名詞は複数形にはなりません。
- a half+名詞:
- 「~の半分」「~の1/2」
- He only did a half job on it.
(彼は半分しか仕事をしなかった) - Children received only a half portion.
(子どもたちは半分しかもらえなかった) - He demanded a half share of the money.
(彼はお金の半分の取り分を要求した)
a half は「ひとつの単位の半分」を意味しました。「何かひとつのものの1/2」です。
たとえば、a half hour は「1時間の1/2」 「30分」、a half liter(1リットルの1/2) 「0.5リットル」。
ということは、a half と half a と何ら変わりません。どちらも同じ意味になります。
ただし、half a のほうが一般的。特に century(世紀)や year(年)など長い期間を表す場合は、half a のほうが自然です。
実際、以下の例文が2つとも longman に載ってます。
- It’s about half a down the road.
(道を半マイルほど下ったところにある) - It’s about a half mile down the road.
(道を半マイルほど下ったところにある)
まとめ
現在は、「half+(a, the, 所有格) 名詞」がもっともよく使われます。
かつては、「a half of」や「the half of」が好まれた時代もあったそう。それが、half (a) を使用するほうにシフトしていったようです。
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従来の「読む」はもちろん、「書く」練習もあり、WEBサイトで英語音声を「聴く」もセットになっていたりします。
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週刊英和新聞Asahi Weekly(朝日ウイークリー)
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少しでも理解の助けになれたら幸いです。お読みいただき、ありがとうございました。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, LDOCE, English Language & Usage Stack Exchange)