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- all of と all と of all
- 「all of」 と 「all」 の違い
- 「all of a+名詞」:イディオム
- 「all of a+サイズ・形」
- 「of all」 の用法
- 「of all the」 の感嘆表現
- まとめ
all of と all と of all




all of と all の使い方の違い、ご存じですか?
all of は「~のすべて」、all は「すべての~」。all of は限定的な表現で、より「強調したい時」に使われます。
さらに、all of と of all を使った異なるイディオムもあり。特に all of は非常にややこしいです。混乱しがちなこれらの語句を、順番に分かりやすく見ていきましょう。
「all of」 と 「all」 の違い
まずは、all of と all について。all of は「限定的」、all は「一般的かつ全般的」で、日常会話では圧倒的に all を使うほうが多いです。
また、後ろに続く語によって、どちらか一方しか使えない場合も出てきます。
all of には「不可算名詞」や「複数名詞」は続けられません。ただし、the や所有格といった限定詞が名詞の前に付いていればOK。
(例:all of water 、all of my shoes )
一方、all は人称代名詞には使えません。
(例:all us、all you、all them )
- all of: 特定のグループ・範囲の「すべて」。強調したい時に使用。冗長な印象
- all: 全般的な「すべて」。名詞そのものを広く一般的に指す
不可算名詞 | 複数名詞 | 限定詞+名詞 | 人称代名詞, which | |
---|---|---|---|---|
all of | all of the cats、all of my friends | all of us | ||
all | all water | all cats | all the cats、all my friends |
複数名詞の場合
- All students are welcome.
(すべての学生が歓迎される) - All of students are welcome.
限定詞付きの場合
- All (of) the students arrived on time.
(生徒全員が時間通りに到着した) - All (of) my friends live in Tokyo.
(友達はみんな東京に住んでいる)
代名詞の場合
- Oh dear, what are we going to do about all this?
(ああ、これについてどうしたらいいの?) - Maybe all of that is true, but that's not what I asked.
(多分それはすべて真実だが、私が尋ねたのはそれではない) - It would be impossible to list all of it in one programme.
(すべてを1つのプログラムにリストすることは不可能だ) - It would be impossible to list all it in one programme.
※ it は通常、特定の単一の物事を指すため、all(すべて)を直に付けられない
人称代名詞・関係代名詞の場合
- All of us agree.
(私たち全員が同意する) - These are the books, all of which are new.
(これらはすべて新刊の本だ) - These are the books, all which are new.
「all of+数詞」 の場合
ここからは「~のすべて」の意味ではない all of です。これらの all of は、「すべて」とは訳せません。
- all of「数詞」:
- 「せいぜい」「ほんの」 数量が少ないことを強調する
- 「~ほども多く」 皮肉表現。少なさに対する呆れや驚き
- 「~ほども多く」 意外な多さを強調
「せいぜい」 「ほんの~」
all of の後に数量を表す名詞が来ると、「せいぜい~」「ほんの~」。
「all of 数詞」の直訳は「数量のすべて」。数量が期待外れに少ないことを強調します。just や only と同じで、「ただ~だけ」「ほんの~」の意味です。
- That phone call took all of five minutes, so I wasn't late to the meeting after all.
(その電話は5分しかかからなかったので、結局ミーティングには遅れなかった) - I'm so impressed that Mary found the files in all of three minutes.
(メアリーが3分でファイルを見つけたことに感心した) - I'm just checking up on Kim. It'll take me all of five minutes.
(キムの様子を確認しているところだ。5分もかからない)
皮肉的な使い方
また、非常に数量が少ないと思っているのに、「~ほども多く」といった言い方をすることがありますね。言葉上あえて「~ほども」と言う場合です。
本心は「たったそれだけ?」という呆れや驚きを込めて使われます。
- Oh, you worked all of one hour? That’s impressive.
(1時間も働いたの? それはすごいね) - He claimed he read all of one page of the report.
(彼はレポートを1ページも読んだと言った) - You studied all of one chapter? Impressive.
(1章も勉強したの? すごいね)
意外な多さを強調
文脈によっては、「意外に多く感じられる」あるいは「それだけは確実にある」のニュアンスにもなります。数量の強調表現で、実際に「~ほども」の気持ちです。
- It took him all of 41 minutes to score his first goal.
(彼が最初のゴールを決めるまでに41分もかかかった) - He is all of six feet tall.
(彼は身長が6フィートもある) - Why he is still living with his parents when he's all of 40 years old?
(彼は40歳にもなって、なぜまだ両親と同居しているのか?)
「all of a+名詞」:イディオム


こちらは、イディオムの一部としての all of。all of の後に「a+名詞」が続いて、副詞的な使われ方をします。
例として sudden と flutter の2つだけ取り上げてますが、他にも同じような all of a のイディオムがいくつかあります。
all of a sudden
all of a sudden は「突然に」の意味で suddenly と同じ。ただ、どちらかと言うと、「予期せず」「予想外に」のニュアンスです。
本来 sudden は「突然の」という形容詞で、名詞はありません。名詞としての用法は、この all of a sudden だけ。
かつては、sudden は名詞としても使われていました。シェイクスピアが of a sudden という言葉を使い、いつの間にか all が付いて広まったそう。
all of a sudden が正式ではあるものの、アメリカでは all of the sudden と言ったりもします。
- all of a sudden:
- 「突然に」 「予期せず」のニュアンス
- It seemed to happen all of a sudden ― I felt dizzy and I just collapsed.
(それは突然起こったようで、めまいを感じて倒れてしまった) - All of a sudden we heard a loud noise.
(突然大きな音が聞こえた)
all of a flutter
all of a flutter もイディオムで、意味は「(興奮や心配などで)動揺して」。心が混乱したり緊張したりしている様子を表します。
flutter は動詞だと「軽く素早く動く」「パタパタはためく」です。
- all of a flutter:
- 「動揺して」
- We were all of a flutter waiting to meet the president at our school rally.
(私たちは校内集会で大統領に会うのをドキドキしながら待っていた) - The interviewer kept asking these really vague, convoluted questions and got me all of a flutter.
(面接官は非常に曖昧で複雑な質問をし続け、私はビクビクした)
「all of a+サイズ・形」
次に、all of a size はどうでしょう? 「ひとつのサイズのすべて」…ではありません。
非常に間違いやすいけれど、all of a size は「すべて同じサイズの」です。a size(ひとつのサイズ)と単数形になっているところがポイント。
of a size は「ひとつのサイズの」、すなわち of the same size(同じサイズの)と同じ。all は「すべて」ではなく、実は「完全に」「まったく」という副詞です。
all of a size
- all of a size:
- 「同じサイズの」
- These pieces of birthday cake are all of a size.
(これらのバースデーケーキはどれも大きさは同じだ) - The houses in that neighborhood are all of a size.
(あの界隈の家はみな大きさが同じだ) - Those puppies are all of a size.
(子犬たちはみんな同じ大きさだ)
all sizes の場合
では、「すべてのサイズ」と言いたい時は? all of sizes でいいかというと…残念ながら「ノー」です。all sizes ならOK。of は要りません。
all が「すべての」の意味の時、「the や所有格などが付いていない名詞」の場合は、「all of+名詞」ではなく「all+名詞」がお約束でしたね。
なので、all of sizes とは言いません。
- all sizes:
- 「すべてのサイズ」
all shapes and sizes はイディオムで「あらゆる形と大きさ」です。
- Dogs come in all shapes and sizes.
(犬はさまざまな形や大きさのものがいる) - These plants come in all shapes and sizes.
(これらの植物にはさまざまな形や大きさのものがある) - Bags of all shapes and sizes are available.
(あらゆる形やサイズのバッグを取り揃えている) - You'll see bicycles of all shapes and sizes in the city.
(街ではさまざまな形や大きさの自転車を目にするだろう)
all of a piece
これも同じように考えて、all of a piece は「完全にひとつのピース」。 「同じピース」です。
これに with を付けると「~と同じピースの」。かみ砕けば、all of a piece with は「~と一致して」の意味になります。
- all of a piece:
- 「同じピースの」
- 「~と一致して」 all of a piece with の形で
- This comment is all of a piece with his other views.
(このコメントは、彼の他の見解と一致している) - When you see a lot of his paintings together, you feel that his work is all of a piece.
(彼の多くの絵を一緒に見ると、彼の作品は1つのものだと感じる)
「of all」 の用法


それでは、次に「of all+名詞」の用法に移りましょう。「名詞+of all things」なら「すべてのものの~」。
- Man is the measure of all things.
(人間は万物の尺度である)
上記は、古代ギリシアの哲学者プロタゴラスの言葉です。すべての知識は主観的なものであり、人間による観察に由来している、という教えだそう。
ただ、all も「すべての~」と訳せない使い方があります。
of all things
イディオムの of all things / people / places は、of の前に名詞がありません。of all things は「事もあろうに」「よりによって」。
of は off や from に由来し、of all things は from all the possibilities(あらゆる可能性から)と同義です。すなわち「あらゆる可能性のうちで」。
たいてい「最も可能性を期待していなかった」の意味で使われます。「あらゆる可能性があったのに、どうしてそれなのか」という驚きです。
“Can you imagine?”(想像できる?)や “Imagine that!”(想像してみてよ!)と同様に、「奇妙だ」という気持ちを表したりもします。
また反対に、「何よりもそれこそ」と「最も可能性を期待していた」ニュアンスで使ってもOKです。
- all of things:
- 「よりによって」 最も可能性を期待していなかった
- 「何よりそれこそ」 最も可能性を期待していた
「よりによって」
- She gave up a promising career as a stockbroker to become a weaver, of all things.
(彼女は株式仲買人としての有望なキャリアを捨て、よりによって織物職人になった) - After spending his childhood in and out of detention centers, he became, of all things, a cop.
(少年時代を拘置所の内外で過ごした後、彼は事もあろうに警察官になった) - Billy, stop eating the houseplant! Of all things!
(ビリー、観葉植物を食べるのはやめて! よりによって!) - She wore jeans to the dance. Of all things!
(彼女はダンスにジーンズで来たんだ。よりによって!)
「何よりもそれこそ」
- I said I'd help in any way I can, and of all things they want me to handle publicity.
(私はできる限りのことは手伝うつもりだと言った。彼らは何より私に宣伝を担当して欲しがっている)
of all people
この場合も、「(すべての人々の中で)よりによってその人が」と「(すべての人々の中でも)その人こそが」の2通りのニュアンス。
- all of people:
- 「よりによってその人」 最も可能性を期待していなかった
- 「誰よりその人こそ」 最も可能性を期待していた
- I didn't think you, of all people, would become a vegetarian.
(よりによって、きみがベジタリアンになるとは思わなかった) - Why should he, of all people, get a promotion?
(よりによってなぜ彼が昇進するのか?) - You of all people should have known better.
(あなたこそはもっと分別があるべきだ) - You of all people should have realized the risks.
(あなたこそはリスクを認識すべきだ)
of all places
これも同じく。「よりによってその場所で」と「その場所こそが」のどちらもあります。
- all of places:
- 「よりによってその場所」 最も可能性を期待していなかった
- 「どこよりその場所こそ」 最も可能性を期待していた
- If it’s a rest they need, then why go to New York of all places?
(休養が必要なら、なぜよりによってニューヨークに行くのか?) - She was a homeless wanderer until tiny Delos alone of all places on earth consented to receive her.
(彼女はホームレスの放浪者だったが、地球上のあらゆる場所の中で小さなデロス島だけが彼女の受け入れを承諾した)




「of all the」 の感嘆表現
最後に、もうひとつ。「なんて~だ」と、誰かや何かに対して、苛立ちやショック、憤りなどを示す口語表現です。
all the~ と、all の後に the が付いていますね。本来集合的な物事を言う場合、「all the+名詞」が正式ですが、the は省かれることが多いです。
でも、この用法ではきちんと「all the+名詞」、または「all the+形容詞+名詞」になってますね。
of all the idiots(なんてバカだ)、of all the cheek(なんてずうずうしい)などなど、of all の後にはさまざまな「名詞」や「形容詞+名詞」が来ます。
考えようによっては、「すべての~のうちで、よりによって」の亜種と言えるかも。
- of all the+(形容詞)名詞:
- 「なんて~だ」 イライラ、憤り、焦りなどを表す
- "He actually called you a fool!" "Of all the nerve!"
(「彼は実際にあなたをバカと呼んだ!」「なんという神経だ!」) - Of all the stupid, careless things to do — You put diesel fuel into the car.
(なんてバカで不注意なことを。車にディーゼル燃料を入れるなんて) - Of all the idiots, leaving his car unlocked in the middle of town!
(なんてバカだ。街の真ん中で車をロックせず放置するとは!)
まとめ


all of、all、of all の3つの用法を取り上げましたが、いかがだったでしょう? とりわけ、all of の使い方がいろいろですね。
頭で理解できても、それを口から自然に出せるようにするには、時間がかかります。英語を話すためには、アウトプットの練習が不可欠です。
対人でないスピーキング
『You Can Speak』はPC、スマホで利用できるスピーキング学習プログラムです。対人ではありません。
スピーキング特化型で、日本語で示された意味を、指定秒数以内に声に出して英語で言う、というレッスン。すぐに答えなければいけないというのがポイント。
頭の中で、日本語➡英語の順でとらえていては到底間に合いません。英語で考えたものをそのまま口に出す時間のみです。
いわゆる英語脳を鍛え、発話力を強化します。
なんだかスパルタっぽい感じもするけれど、ちゃんと基礎固めから入るような作りになってるので、初級者の方も恐れずに。
期間は個人差があるものの、続けることで確実に話せるようになる、まれな教材です。

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少しでも理解の助けになれたら幸いです。お読みいただき、ありがとうございました。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, Collins Dictionaries)