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narrative と story と tale の正しい使い方 意味はどう違う?

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storyとtaleとnarrativeの意味を用法の違いから考える

 

narrative、story、tale の違い

ひとくちに「物語」と言っても、narrative、story、tale など類義語がいくつかあって、区別がよく分かりません。

tale は「架空の話」、story は「事実の話」として使われることが多いものの、絶対的な定義ではありません。

なので、意味というより、用法の違いを見てみます。

怒りのエイ
意味の違いじゃなくて、用法の違い? なんで?
横目のソウ
意味の違いは微妙すぎて、区別が難しい。使い方を見たほうが分かる
困りのエイ
つまり、さじを投げたわけ
目閉じのソウ
そう思ってくれて構わない

 

narrative の用法

まず、明らかに手色の違う narrative から。narrative は、名詞と形容詞です。

動詞は narrate で、意味は「語り伝える」「ドキュメンタリーや番組のテキストとなる言葉を語る」。動詞で考えると、違いが分かりやすいのではないでしょうか。

 

動詞の narrate

語源を辿ると、後期ラテン語の ‘knowing’(知っている)から来たようです。narrate の同義語は relate(説明する、物語る)。

「説明する」「伝える」といったニュアンスが強いですね。

 

  • narrate
    • 「語り伝える」
      知っていることを語り伝える、説明する
  • The story is narrated in flashback.
    (物語はフラッシュバックで語られる)
  • She entertained them by narrating her adventures in Africa.
    (彼女はアフリカでの冒険を語って彼らを楽しませた)
  • He narrates a wildlife documentary.
    (彼は野生動物ドキュメンタリーのナレーションを担当している)

 

名詞の narrative

では、名詞の narrative を見てみましょう。

narrative は、プロットや設定、テーマや登場人物、視点などなど、構成や表現方法の点から見た「物語」です。言ってみれば「物語の構造」。

話の内容そのものより、「どんな風に語られるか」を言っています。若干、堅苦しい印象です。

 

  • narrative
    • プロット・設定など、作りがどうなっているかに焦点を置いた「物語」
      構造の点から見る
  • People have always tried to create narratives through stories and painting.
    (人々は常に物語や絵画を通して物語を創造しようとしてきた)
  • She has woven a narrative filled with lively anecdotes.
    (彼女は生き生きとした逸話に満ちた物語を紡いでいる)
  • The movie has a very traditional linear narrative.
    (この映画は非常に伝統的な直線的な物語を持っている)
  • There was pressure on academics to construct narratives of the period that were positive.
    (学者たちには、当時の肯定的な物語を構築するよう圧力があった)

 

narrative で使われる動詞

narrative は、「内容」そのものより物語の「構成」に焦点を当てているので、動詞も use(使う)、create(作り出す)、construct(構成する)、offer(提示する)、weave(織る、紡ぐ)などがよく使われています。

tell a narrative という使い方をするのか、探してみたけれど見つかりませんでした。もしかしたら、あるかもですが、あまり一般的ではなさそうです。

narrativeの使い方

 

story の用法

ノーマルのエイ
「フェアリーテイル」って言うし、tale は「作り話」で story は「物語全般」だろ
ノーマルのソウ
story のほうが全般的なのは合ってるな

story は narrative との対比で考えると、「物語の内容」です。構造や表現方法より、起こる出来事や登場人物に重きを置いたもの。

別の言葉で言えば、narrative は作る側の視点で、story は受け取る側の視点かもしれません。

そして、story にはたいてい起・承・転・結のような流れがあります。storyline(ストーリーの筋)という語はあっても、taleline とは言いませんね。

narrative、story、tale のうち、story が一番幅広く一般的に使えます。

 

  • story
    • 出来事や登場人物といった内容に焦点を置いた「物語」
      内容の点から見る
    • 「何らかの情報」

story・tale・narrativeのイメージ

また「物語」ではなく、何かしらの「(バックグラウンドの)状況」といった意味でも使えるのが story の特徴です。とにかく用法の幅が広い。

  • What's the story on these unpaid bills?
    (未払いの請求書についてはどうなっているのですか?)
  • It was many years before the full story was made public.
    (全容が公表されるまでには何年もかかった)

 

story で使われる動詞

動詞は、やはり tell(語る)がダントツに多いです。

make up(作り上げる)などを使って、「嘘」や「作り話」を言うこともできます。story は「真実の話」もあれば「嘘の話」もあり。

  • The book tells the story of a man who leads a double life.
    (この本は二重生活を送る男の物語だ)
  • He told the extraordinary story of his escape.
    (彼は逃亡の驚くべき物語を語った)
  • He made up some story about having to be at his aunt's wedding anniversary.
    (彼は叔母の結婚記念日に出席しなければならないという話をでっち上げた)
  • He told us a story about the dog eating the cookies.
    (彼はクッキーを食べる犬の話をした)

storyの使い方

tell its/their own story

また、tell its / their own story だと「それ自身の話を物語る」 「自ずと明らかだ」

their own の場合でも、story単数形のままのほうが一般的です。これは、story が「それら自身の複数の物語」ではなく「それら自身の個々の物語」を指すためです。

  • The police aren't saying what the cause of death is yet, but the smoldering car told its own story.
    (警察は死因についてはまだ明らかにしていないが、くすぶっている車が物語った)
  • The upturned boat told its own story. The fisherman had drowned.
    (ひっくり返ったボートが物語った。漁師は溺れていた)
  • The burned buildings and broken glass in the streets tell their own story.
    (焼け落ちた建物や路上の割れたガラスが自ずと物語っている)

 

tale の用法

困りのエイ
story も「事実」も「作り話」あるってことか。わけ分かんなくなってきた
横目のソウ
だから、用法で見ていくと言ったろう

tale は、story のように起承転結があるわけでなく、民間伝承や寓話など比較的短い話を指すことが多いです。

「架空の話」以外に、「信じがたいような事実」の時もあります。まるで「想像上の話のような」といったニュアンスなのでしょう。

 

tale で使われる動詞

こちらも tell が多いものの、make(作る)、invent(でっち上げる)などを使ったりもします。

tell という動詞は「tell 人 物事」と目的語を2つ取れるので、「人に物事を話す」の形もOKです。

 

  • tale
    • 民間伝承や寓話など比較的短い「物語」
      内容の点から見る
    • 「信じがたい事実の話」
  • The soldiers ensured no civilians survived who could tell the tale.
    (兵士たちは、その話を語れる民間人が生き残らないようにした)
  • He told some fascinating tales about his life in India.
    (彼はインドでの生活について魅力的な話を語った)
  • His life story makes a pretty remarkable tale.
    (彼の人生の物語は非常に注目に値する物語になる)
  • She told me a tale about missing the bus to explain her lateness.
    (彼女は遅刻を説明するためにバスに乗り遅れた話をした)

taleの使い方

 

tell its/their own tale

story の場合と同様、所有格を付けて tell its / their own tale なら「それ自身を物語る」です。

  • The burned buildings in the streets tell their own tale.
    (通りの焼け焦げた建物が自ずと物語っている)
  • You can pretend to be happy, but the sadness in your eyes tells its own tale.
    (幸せなふりをすることはできるが、その目に宿る悲しみが物語っている)

 

live to tell the tale

これは、意味としては「生き延びて事実を話す」 「生還する」。かなり大仰なフレーズなので、日常では文字通りの意味より、ユーモアを込めて使うことが普通です。

  • I had to spend the holidays with my in-laws, but I lived to tell the tale!
    (休暇は義理の両親と過ごさなければならなかったが、私は生還した!)
  • Don't worry, the drop might be a bit scary, but we'll make sure you live to tell the tale.
    (ご心配なく、落下はちょっと怖いかもしれませんが、私たちはあなたの生還を確認します)

 

telltale とは

  • telltale
    • 「隠し通せない」「まぎれもない」 形容詞
    • 「告げ口をする人」 名詞

 

形容詞の場合

形容詞の telltale は、tell its own tale が縮まったようなイメージで、「それ自身が語る」、つまり「隠し通せない」「まぎれもない」の意味になります。

  • These are some of the telltale signs of termites.
    (これらはまぎれもないシロアリの兆候だ)
  • They didn't give him time to hide any telltale evidence.
    (彼に証拠を隠す時間を与えなかった)

 

名詞の場合

telltale は、名詞では「告げ口をする人」。特に、教師や大人に告げ口する子供を示します。アメリカ英語だと、tattletaletattle は「告げ口する」です。

  • She has good manners, yet tends to be a bit of a telltale at times.
    (彼女は礼儀正しいが、時々少し告げ口屋の傾向がある)

 

動詞の場合

tell tales は「告げ口をする」というイギリス英語のイディオムで、tell tales out of school とも言い、「子供たちが学校の外で話をして秘密を漏らす」ことから来たようです。

ただ、動詞の用法は、今はやや廃れてきた様子。

  • Don’t go telling tales to the teacher!
    (先生に告げ口に行くな!)
  • No child should be put in the powerful position of having to tell tales on another child.
    (どの子供も他の子供のことを告げ口しなければならないような強い立場に置かれるべきではない)

 

まとめ

目閉じのソウ
実際使う時は、そこまで厳密に区別する必要はないんじゃないか
困りのエイ
考えすぎると、何も話せなくなるからさ

narrative と story と tale は違いはあるとはいえ、共通の部分もあり、多くの場合それぞれ置き換え可能です。

 

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(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary, The Content Authority, Literary Devices, LDOCE)