「what matter」と「what's the matter」は大違い! matter の意味

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「what matter」と「what's the matter」はどう違う? matterの意味

 

動詞の matter

what matter とは?

  • What matter?
    (それがどうだって?)

主に話し言葉で使われるイギリス英語で、これだけで文になります。簡単簡単。

この matter は動詞で「重要である」の意味です。

動詞の matter については、“It doesn't matter.”(それは重要ではない)が超有名構文なので、別の例を少し挙げておきます。

  • After his death, nothing seemed to matter any more.
    (彼の死後、もう何もかもどうでもよくなった)
  • These things matter a lot to young children.
    (これらのことは、幼い子供たちにとってはとても重要だ)

否定文や疑問文で使われることが多いものの、肯定文でまったく使わないわけじゃありません。

 

ノーマルのエイ
what matter って短すぎじゃない? なんか省略されてるっぽい
目閉じのソウ
珍しく冴えてるな

“What matter?” は “What does it matter?” が省略された言い方です。

「何が重要なのか?」と疑問の形を取ってますが、用法としては「何が重要なのか(いや、何も重要じゃない)」という反語表現になります。

  • It all happened so long ago now, what does it matter?
    (すべてはもう遠い昔に起こったのに、何が問題なのか?)
  • What does it matter how old I am?
    (私が何歳かなんて重要なの?)

それにしても、matter は目的語を取らない自動詞のはずなのに、どうして what があるんでしょう?

実は文法的には、この what は what degreehow much などの意味で、「どの程度」と程度を表す副詞とされています。

なので、わざわざ what を使わずに、“Does it matter?” でもたいして変わりません。

  • Does it really matter who did it?
    (誰がやったかは本当に重要なの?)
  • Would it matter which flight we got?
    (どのフライトに乗るかなんて重要なの?)

 

all that matters とは?

  • As long as you're happy, that's all that matters.
    (あなたが幸せなら、それでいい)

上の例文は、なんだかよく分からない構造ですね。

as long as は「~する限り」。matter は「重要だ」という動詞、that は関係代名詞で all に掛かってます。

すなわち、直訳は「あなたが幸せである限り、それが重要であるすべてだ」。

ここでまた疑問が…。that's all ということは、all は単数扱い?

all は後に続く名詞によって、単数の時も複数の時もあるものの、こんなふうに名詞ではなく関係代名詞が続く時は、だいたい単数扱いです。

そのため、動詞の matter も三人称単数の -s が付いてます。

  • All that matters is that you are safe.
    (重要なのは、あなたが安全であることだけだ)
  • Money was the only thing which mattered to him.
    (彼にとって重要なのはお金だけだった)

 

名詞の matter

ノーマルのソウ
なら、動詞以外で matter の品詞は?
困り顔のエイ
matter の瀕死? 「ダークマター」とか?
横目のソウ
ヒンシ違い

what's the matter とは?

  • what's the matter?
    (どうしたの?)

この matter は「(困っている)問題」という名詞です。

「どうしたの」という問いかけで、「何かよくない状況なのか」と単純に尋ねたり、「一体どうしたんだよ!」のような非難めいた言い方にもなります。

“What is going on?”、“What is wrong?”、“What is the problem?” でも同じ。

たいてい the matter と定冠詞付きの単数形で使われます。

  • What's the matter with you today?
    (今日は何かあったの?)
  • God, what's the matter with me?
    (私、どうしちゃったんだろう?)
  • Is anything the matter?
    (何か問題ですか?)

 

「漠然とした問題」の matter

matter は他に「状況」「事柄」「(漠然とした)問題」の意味もあります。この場合は、単数形も複数形もあり。

  • The construction will last a matter of years.
    (建設は数年続くだろう)
  • This is a matter for the police.
    (これは警察の問題だ)
  • They had important matters to discuss.
    (彼らには話し合う重要な事柄があった)
  • She always arranges matters to suit herself.
    (彼女はいつも自分に都合のいいように状況を調整する)

 

as a matter of fact とは?

これは、matter にしっかり a が付いたイディオムで、直訳は「事実の問題として」。直訳でも意味は通じますが、「実のところ」「何を隠そう」といったニュアンスです。

相手の興味のありそうなことを付け加えたり、反論したりする際の、ちょっともったいぶった感のある言い回し。

  • I'm not a poor worker. As a matter of fact, I'm very efficient.
    (私は仕事が下手なわけじゃない。実は、とても有能なんだ)
  • I don’t agree, as a matter of fact.
    (実のところ、私は同意しない)

 

「物質」の matter

この意味では、matter は不可算名詞のため、a や 複数の -s は付きません

怒り顔のエイ
そうか。だから「ダークマター」はそのまま「ダークマター」なんだ
横目のソウ
妙に食いついてくるな
  • This swirling mass of energy and matter is classed as a spiral galaxy.
    (この渦巻くエネルギーと物質の塊は、渦巻き銀河として分類される)
  • She didn't approve of their choice of reading matter.
    (彼女は、彼らが選んだ読み物をよいとは思わなかった)

approve について少し補足すると、自動詞の時は approve of で「~をよいと思う」「~を適していると思う」。

他動詞だと approve だけで「~に同意する」「~を是認する」です。あまり違いはないけれど、公的に認める場合は、他動詞の approve のほうになります。

 

no matter の使い方

ノーマルのソウ
最後に、no matter。これは用法が2つある
怒り顔のエイ
「ダークマター」がない状態
横目のソウ
この matter は「物質」じゃなく「問題」

「重要ではない」

matter は名詞ですが、no matter は「まったく重要でないこと」。意味としては、「重要ではない」「問題ない」の it doesn't matter と同じです。

  • If that doesn't work out, no matter, I'll rent for another year or two.
    (もしうまくいかなくても問題ない。もう1年か2年借りる)
  • I could have dropped him off when I went out to get groceries, but no matter.
    (食料品を買いに出た時に彼を送っていくこともできたが、まあいい)
  • "I’m afraid I forgot to bring a towel." "No matter, I’ve got one you can borrow."
    (「すみません、タオルを持ってくるのを忘れました」 「構わないよ、貸せるのがある」)

 

「重要ではなく」

もうひとつは、「~は重要ではなく」「~は関係なく」。no matter の後に、よく what などの関係詞節が続いて、副詞節のような働きをします。

  • Jenkins would reward all investors, no matter when they made their investment.
    (ジェンキンスは、いつ投資を行ったかに関係なく、すべての投資家に報酬を与える)
  • Call me when you get there, no matter what the time is.
    (何時であろうと、着いたら電話をくれ)
  • They don't last long no matter how careful you are.
    (どんなに気をつけても、長くはもたない)
  • no matter
    • 「重要ではない」 そのフレーズだけで完結する。it doesn't matter と同じ
    • 「重要ではなく」 what、how などの文節が続いて、副詞節のように働く

 

まとめ

ノーマルのエイ
マターって「物質」ってことだったんだ…
横目のソウ
何を今さら

 

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(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, LDOCE, Collins Dictionaries)