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「ものまね」と「模倣」
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「ものまね」を表す語として、imitate、mimic、impersonate、impression などが辞書に載ってます。
impression だけ名詞で、他の3つは動詞ですが、それについては後ほど。
imitate と mimic
まずは、imitate と mimic。どちらかと言うと、imitate は「模倣する」、mimic は「ものまねする」の部類です。
<imitate の用法>
imitate は概ね「状態や行動などをまねて、同様の結果や効果を得ること」を目的としています。
学んだり称賛したりというポジティブな気持ちでまねる場合もあれば、特に意図的でない場合もあり。imitate は、人だけでなく他の動物にも見られる行動です。
ただそういった模倣以外に、人を笑わせるために「まねる」のにも用いられます。その時は mimic とほぼ同義ですね。
ラテン語の「コピーされた」を意味する imitat- から派生した語だそう。image(イメージ)と関連しているとか。
- He imitated her accent perfectly.
(彼は彼女のアクセントを完璧に模倣した) - No computer can imitate the complex functions of the human brain.
(人間の脳の複雑な機能を模倣できるコンピューターはない) - He tried to imitate my Scots accent and we both laughed.
(彼は私のスコットランドなまりをまねようとして、私たちは二人とも笑った) - She knew that the girls used to imitate her and laugh at her behind her back.
(彼女は女の子たちが彼女のまねをして陰で笑っていたことを知っていた)
- imitate:
- 状態や行動などを「模倣する」
- 人を笑わせるために「まねる」
<mimic の用法>
一方、mimic は「カモフラージュしたり人を笑わせる目的で、外見や声などをまねる」です。「擬態する」というイメージ。
と言っても、いつもだましたり嘲笑したりする意図とは限りません。また、imitate と同じく、本物と同じ効果を持たせるために「模倣する」にもなります。
進行形や過去形・過去分詞では、mimicking、mimicked のように c の後に k が付くのでご注意を。
mimic は、ラテン語経由で、mime(パントマイムで演じる)を意味するギリシャ語に由来するようです。
- She's always mimicking the teachers.
(彼女はいつも先生のまねをしている) - He mimicked her southern accent.
(彼は彼女の南部なまりをまねした) - The robot was programmed to mimic a series of human movements.
(ロボットは一連の人間の動きをまねるようにプログラムされていた) - The drug mimics the action of the body’s own chemicals.
(その薬は体内の化学物質の作用を模倣する)
- mimic:
- 外見や声などを「まねる」
- 同様の効果を得るため「模倣する」
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impersonate の用法
impersonate の意味は2つあります。
ひとつは「人を楽しませるために、他人の行動や外見などの特徴をまねる」、もうひとつは「人をだますために、他人になりすます」。
「なりすます」とは、必ずしもその人とそっくりに似せるわけではなく「ふりをする」ことを意味します。
どちらにしても特定の意図で行われ、「模倣」より「ものまね」の部類です。
語源は personify(擬人化する)の意味の、in-(中に)+ラテン語の persona(人)とのこと。
- impersonate:
- 行動や外見などの特徴を「まねる」
- 他人に「なりすます」
- She's the woman who impersonates all the celebrities on TV.
(彼女はテレビで有名人のものまねをする女性だ) - In the film, he amusingly impersonates a woman.
(映画の中で彼は面白おかしく女性のものまねをする) - He was charged with impersonating a police officer.
(彼は警察官になりすましたことで起訴された) - The Ona men impersonate Gods in order to suppress women.
(オナ族の男性は女性を抑圧するために神になりすます)
名詞の impersonation
名詞は impersonation になり、「ものまね」「なりすまし」。芸能としての「ものまね」の意味も表せます。
do an impersonation は「ものまねをする」。
- He does a brilliant impersonation of Charles.
(彼はチャールズの見事なものまねをする) - Sally enlivens her anecdotes with hilarious impersonations.
(サリーは面白いものまねで逸話を盛り上げる) - Voter impersonation is the least common kind of voter fraud.
(有権者のなりすましは、有権者詐欺の中で最も一般的ではない) - He was charged with impersonation of a police officer.
(彼は警察官のなりすましで起訴された)
impression の用法
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impression の動詞は impress です。これも動詞で比較したいところですが、残念ながら「まねる」の意味はありません。
動詞の impress
impress は「(人に)感銘を与える」「印象付ける」などです。
- He tried to impress me with his extensive knowledge of wine.
(彼はワインに関する豊富な知識で私を感心させようとした) - Your mother was clearly not impressed by our behaviour in the restaurant.
(あなたの母親は明らかにレストランでの私たちの態度に明らかに感心していなかった) - He always impressed on us the need to do our best.
(彼はいつも私たちに最善を尽くす必要性を印象付けた) - Their responsibilities are impressed on them during training.
(研修中、彼らに責任が強く印象付けられる)
動詞は、目的語を取る他動詞と、目的語を取らない自動詞のどちらでも使えます。
- impress:
- 主語+impress 人+with 物事 「主語が人を物事で感心させる」
- 主語+impress 人 「主語が人を感心させる」
- 主語+impress 物事+on 人 「主語が物事を人に印象付ける」
名詞の impression
名詞は、「印象」「ものまね」「刻印」「(同時期に印刷された印刷物の)総部数、版」「Webサイトのページが表示された回数」など、動詞に比べて意味が多いですね。
Webの広告用語で「インプ(imp)」と呼ばれるアレも、impression。
「ものまね」は芸能として人を楽しませるニュアンスです。do an impression で「ものまねをする」。
なぜその意味になるのか不思議だけれど、語源は分かりませんでした。
- Jean does a great impression of Madonna.
(ジーンはマドンナの素晴らしいものまねをする) - Dole, too, occasionally does a remarkable impression of a hummingbird.
(ドールも時々ハチドリの見事なものまねをする) - He did his Elvis impression.
(彼はエルヴィスのものまねをした)
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「ものまね芸人」の英語
エンターテイナーとして「ものまね」を披露する人 は impersonator、または impressionist。ただ、両者には違いがあります。
impersonator とは
一般的に、impersonator は、他人の外見や声、仕草をまねするパフォーマーです。対象の人物の特徴をつかんで真似することに長けています。
- She was a male impersonator and recruiter.
(彼女は男性のふりをしたものまね芸人で、スカウト担当者だった) - A second impersonator finished in the top five.
(2人目のものまね芸人がトップ5に入った) - He moonlights as a Tom Hanks impersonator.
(彼は裏ではトム・ハンクスのものまね芸人として活動している)
impressionist とは
impressionist は「ものまね芸人」。「印象主義者(印象派の芸術家)」の意味もあるものの、その場合の表記はたいてい Impressionist です。
impersonator と違って、impressionist は必ずしも対象の人物をそっくりリアルにまねするわけでなく、独自の解釈を使って描写します。
ユーモラスだったり、時に風刺的だったり、幅広いパフォーマンスを行うエンターテイナーです。
- He is a gifted impressionist, conjuring a flickering illusion of other places and cultures.
(彼は才能あるものまね芸人で、他の場所や文化の揺らめく幻想を呼び起こす) - Imitations of the voices of well-known figures by vocal impressionists are caricatures that exaggerate particularly salient features.
(声のものまね芸人による著名人の声の模倣は、特に目立つ特徴を誇張した戯画だ)
まとめ
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アウトプットから始めよう
リスニングだけがんばっても、英語が話せるようにはなりません。インプットだけでなくアウトプットがとても大切。
普通の速さで英語を口に出してみるって、思ったより大変です。まず、口が回らなくて、付いていけない。
シャドーイングは、聴く力と発話力を高めます。
『LanCul(ランカル)』は映画やドラマの台詞をシャドーイング練習できるアプリです。楽しみながら口の体操を。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, The Content Authority, Cambridge Dictionary, LDOCE, Collins Dictionaries)