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kiss of life の基本的な意味
kiss of life は「命のキス」、kiss of death は「死のキス」です。真逆なのは分かるとして、どちらも観念的で意味がはっきりしません。
もっとスパッと分かるように、切り込んでみましょう。


- kiss of life:
- 「口移しの人工呼吸」 文字通りの意味
- 「救い、回復させるもの」 比ゆ的な意味
kiss of life はまったくロマンチックな意味じゃありません。the kiss of life は、イギリス英語で「口移しの人工呼吸」。
呼吸が止まった人の口に自分の口を当てて肺に空気を送り込み、呼吸を再開させる方法です。実際に命を助けるキスなので、成程という感じがします。
The Free Dictionary ではもう少し詳しい説明がありました。
kiss of life - an emergency procedure consisting of external cardiac massage and artificial respiration; the first treatment for a person who has collapsed and has no pulse and has stopped breathing; attempts to restore circulation of the blood and prevent death or brain damage due to lack of oxygen
(体外心臓マッサージと人工呼吸からなる緊急処置。倒れて脈拍がなく呼吸が止まった人に対する最初の治療法。血液の循環を回復させ、酸素不足による死亡や脳損傷を防ぐことを目指す)
文字通りの意味「人工呼吸」
- I tried to give her the kiss of life.
(彼女に人工呼吸をしようとした) - Why didn't you at least try to resuscitate her, give her the kiss of life?
(なぜ少なくとも彼女を蘇生させ、人工呼吸をしようとしなかったのか?) - The lifeguard gave the unconscious swimmer the kiss of life.
(監視員は意識を失った水泳者に人工呼吸を施した) - Thanks to her quick thinking and the kiss of life, the child started breathing again.
(彼女の迅速な判断と人工呼吸のおかげで、その子どもは再び呼吸を始めた) - The training session included a demonstration of how to give the the kiss of life properly.
(研修は人工呼吸の正しい方法の実演が含まれていた)
比ゆ的な意味「再生・復活」
また、比ゆ的に「命を吹き込む、再生させる」ことを表し、「起死回生策」「回復をもたらすもの」の意味でも使われます。
- The government’s bailout was the kiss of life for the struggling airline.
(政府の救済措置は、苦境に立たされた航空会社にとって救いだった) - Her passionate speech gave the campaign the kiss of life.
(彼女の情熱的な演説はキャンペーンに活力を与えた) - The new CEO brought the kiss of life to the company’s outdated brand image.
(新しいCEOは古くなったブランドイメージを復活させた) - The unexpected viral post was the kiss of life for his fading music career.
(予想外のバズ投稿が彼の低迷していた音楽キャリアに再び光を当てた) - That tiny café on the corner got its kiss of life when a famous food blogger featured it.
(あの角の小さなカフェは有名なフードブロガーに紹介されて息を吹き返した)
日常会話での具体例
- A:"I thought our band was done for after the last gig flopped." B:"Yeah, but that radio shoutout last week was the kiss of life."
(A「前回のライブが失敗して、バンドはもうダメだと思った」 B 「うん、でも先週のラジオ出演が救いの手だった」) - A:"Our old café menu was so boring." B:"Totally. That new seasonal drink is the kiss of life"
(A「以前のカフェメニューはつまらなかった」 B 「まさに。あの季節限定の新ドリンクが救いだよ」) - This laptop was crawling like a snail. That update was the kiss of life — it’s running like new.
(このノートパソコン、カタツムリみたいに動きが鈍かった。あのアップデートで助かった。まるで新品みたいに動いてる)
kiss of life の由来
正確な起源は不明ですが、古代ギリシャ神話に由来すると考えられています。
伝説によると、ゼウスは雷に打たれた息子アスクレピオスに、マウス・ツー・マウスで新たな命を吹き込んだのだとか。
類似表現との使い方の比較
artificial respiration は「人工呼吸」。
また「人工呼吸」は mouth-to-mouth(マウス・トゥ・マウス)という言い方がよく知られてますね。
正式には mouth-to-mouth resuscitation というアメリカ英語で、resuscitation [risʌ̀sitéiʃən] は「蘇生」。
ネイティブの発音
kiss of life:
artificial respiration:
mouth-to-mouth resuscitation:
kiss of life
- 意味 「人工呼吸」
- 特に口対口の蘇生法
- 使用場面 イギリス英語
- 実際の医療現場ではあまり使われず、ニュースや文学的表現、あるいは比喩的に日常会話でよく使われる
artificial respiration
- 意味 「人工呼吸」
- 人工的に呼吸を補助・再開させる方法の総称。口対口だけでなく、器具を使う方法も含む
- 使用場面
- やや古風な印象で、現代では「CPR(cardiopulmonary resuscitation)」という表現に置き換えられる傾向
- mouth-to-mouth resuscitation もこの中に含まれる
mouth-to-mouth resuscitation
- 意味 「マウス・ツー・マウス人工呼吸法」
- 口対口の蘇生法
- 使用場面 アメリカ英語
- 応急処置・医療訓練で使われる。CPRの一部
使用頻度と語感の違い
| 使用場面 | 語感 | 英・米での使用傾向 | |
|---|---|---|---|
| kiss of life | 会話・報道 | 感情的・文学的 | 英 一般的 米 頻度低め |
| artificial respiration | 医療文書・教科書 | 専門的・やや古風 | 英・米 頻度低め |
| mouth-to-mouth resuscitation | 応急処置・医療訓練 | 技術的・具体的 | 英 CPRに統合 米 頻度高め |
kiss of death との対比
kiss of life は「命を吹き込むもの」、kiss of death は「命を奪うもの」。
「死のキス」は the kiss of death。小説や映画に出てきそうだけれど、口語で「何かを台無しにするような行為や出来事」を示します。
「致命的な要因」「破滅を招く決定打」といった意味で、日本語で言うところの「命取り」。ちょっとユーモラスなシャレた表現です。
語感はややドラマチックながら、日常会話でもビジネスシーンでも使えます。
- kiss of death:
- 「命取り」
- Rain is the kiss of death for a barbecue.
(雨はバーベキューには命取りだ) - Divorce was once a political kiss of death.
(離婚はかつて政治的に命取りだった) - That TV commercial was the kiss of death to his career as a serious actor.
(そのTVコマーシャルは本格的な俳優としての彼のキャリアには命取りだった) - An award can be the kiss of death for a writer.
(作家にとって賞は致命傷となる可能性がある) - Telling her you still talk to your ex might be the kiss of death for your chances.
(彼女に元カノとまだ連絡を取ってるって言ったら、可能性はなくなるかもよ)

ビジネスシーンでの使用例
- Adding too many features at once was the kiss of death for the app.
(一度に多くの機能を追加しすぎたことがアプリにとって致命的だった) - Starting your pitch with a long-winded history lesson is the kiss of death in front of busy investors.
(忙しい投資家の前で長々と歴史の話からプレゼンを始めるのは命取りだ) - Ignoring customer feedback is the kiss of death for any brand trying to stay relevant.
(顧客のフィードバックを無視することは関連性を維持しようとするブランドにとって致命的だ)
kiss of death の由来
この表現は聖書から来ていて、ユダがイエスを裏切って、死刑執行人に向けてイエスを特定するキスをしたことが由来とされます。
“The Kiss of Judas”(ユダのキス)と呼ばれるもの。口にしたのか頬にしたのかは、微妙なところらしい…。
また、イタリアでは、マフィアのボスを裏切ったメンバーの死を示すためのサインだったそう。
死の運命をたどる裏切り者にキスを与えるという、マフィアの慣例です。ただ、それがどこまで事実かは不明確で、フィクションも混じっている様子。

kiss を使った英語表現


kiss off の使い方
kiss は動詞でも使うものの、「キスする」以外の意味の場合がこれまた多いです。
たとえば、kiss off はスラングで、「(誰かや何かを)退ける、退く」「(喪失を)受け入れる」「死ぬ、殺す」といった意味があります。
もとはアメリカ口語で、文字通り「親しい人をキスで送り出す」「別れのキスをする」でした。それが、緊迫した状況や対立を示す方向に変わっていったとか。
kiss の意味はどこかへ行ってしまい、off だけが強調されてる感じです。
- kiss off:
- 「退ける」「退く」
- 「失うことを受け入れる」
- 「死ぬ」「殺す」
「退ける」 「退く」
kiss off は、軽蔑して、または無関心で「誰かや何かを退ける」。「切り捨てる」「捨て去る」ことを意味し、はっきりした拒否を表します。
失礼な印象を与えたりもするので、安易に使わないほうが無難でしょう。
「退ける(他動詞)」の例文
- You're not in a position to kiss off any job you're offered.
(あなたはオファーされた仕事を退ける立場にない) - He kissed off their objections with a wave of his hand.
(彼は手を振って彼らの反論をはねのけた) - I guess we can kiss off the deal.
(契約は白紙に戻せそうだ)
「退く(自動詞)」の例文
「失(う)せる」「立ち去る」という強い含みのある言葉です。しばしば命令形で使われます。
「拒否して退ける」の意味は1900年頃からあり、「出て行け」「立ち去れ」の用法は1990年初期に出てきたようです。
- I'm tired of your constant complaining! Kiss off, will you?
(あなたの絶え間ない愚痴にはうんざりだ! 失せてくれない?) - She was known to tell carolers to kiss off.
(彼女は祝歌を歌う人に失せろと言うことで知られていた) - She told the reporters to kiss off.
(彼女は記者たちに失せろと言った)

名詞の kiss-off
アメリカ英語のスラングで、kiss-off は仕事先やパートナーから突然「もう必要ない」と切り捨てられることを示します。「お払い箱」「解雇」といった名詞。
かなり失礼で、された側にすれば衝撃です。
- kiss-off:
- 「お払い箱」「解雇」
- He got the kiss-off from his job.
(彼は仕事をクビになった) - He knows that I want to give him the kiss-off.
(彼は私が別れたいのを知っている) - She gave her husband the kiss-off.
(彼女は夫を捨てた)
「失うことを受け入れる」
1940年後半には、失敗や何かを失うことを「諦めて受け入れざるを得ない」の意味でも使われました。いわば、「未練を残しながら別れのキスをする」といったところ。
「諦めるよう強いられる」状況を示すので、can を伴えば、「諦めるよう強いられる可能性がある」 「諦めざるを得ない(かもしれない)」です。
- Leaving Tulsa meant kissing off a promising job.
(タルサを離れるということは、将来有望な仕事を諦めることを意味した) - If you keep coming to practice late, you can kiss off your starting position.
(きみは練習に遅刻し続けるなら、スターティングポジションを諦めざるを得ない) - After being late so much, he can kiss off that promotion.
(こんなに遅刻しまくった後は、彼は昇進を諦めざるを得ない)

「死ぬ」 「殺す」


「死ぬ(自動詞)」の例文
- The cat is going to have to kiss off one of these days soon.
(猫は近いうちに死を迎えなければならないだろう) - If they invent a hoverboard before I kiss off, I'm definitely going to try it.
(もし死ぬ前にホバーボードが発明されたら、絶対に試してみるつもりだ)
「殺す(他動詞)」の例文
- Max kissed Lefty off with a small gun.
(マックスは小型銃でレフティを亡き者にした) - Is he gonna stay quiet, or do we need to kiss him off?
(彼は黙ったままでいるか、それとも彼の口を塞ぐ必要があるか?)

kiss up to の意味
kiss を使ったイディオムは、まだまだあります。
kiss up to はアメリカのスラングで「~にへつらう、ごまをする」。取り入るために、誰かをほめたり同意したりすることです。
イギリス英語だと、 suck up to。suck(吸う)を使ってる時点で、お察しというか何というか。
もともと kiss up は、目上の人にお辞儀したり好意を伝える表現でした。それが、見返りを期待するようなネガティブな意味に変わったようです。
- kiss up to:
- 「へつらう、ごまをする」
- If you say that, it’ll look like you’re kissing up to me.
(そんなこと言ったら、私にごまをすっているように見えるよ) - He's always kissing up to the teacher.
(彼はいつも先生にごまをすっている) - The boss doesn't like it when people kiss up to her like that.
(上司は人々がそのように自分に媚びへつらうのを好まない)
kiss and tell の意味
kiss and tell の直訳は「キスして告げる」。
「信頼を裏切って個人的な秘密を漏らす」こと。特に「(お金を得る目的で)有名人との恋愛関係について暴露する」の意味でよく使われます。
kiss-and-tell は、 kiss-and-tell stories(暴露話)のように形容詞になったり、kiss-and-tell(暴露記事)という名詞になったりもします。
- kiss and tell:
- 「(秘密を)暴露する」
- Despite all the money the tabloids were offering for her story, she was determined not to kiss and tell.
(タブロイド紙が提示していた大金にもかかわらず、彼女は秘密を漏らさないと決心した) - I am willing to discuss it with you, but only if you promise not to kiss and tell.
(話し合ってもいいが、あなたが秘密を漏らさないと約束する場合に限る) - In no circumstances will I kiss and tell.
(どんな状況でも、私は秘密を漏らさない)
上の2つめの例文で、only if(ただ~の場合にだけ)なら主語と動詞が倒置になるはずでは…、と思われたでしょうか?
本来 only if の構文は倒置が起こりますが、それは only if が冒頭に来た場合です。
一方、3つめの例文は、will I~ と倒置になってますね。文法のお約束で、否定を表す副詞(句)が文頭に来ると、主語と動詞が倒置されます。
in no circumstances は no が付いて、「どんな状況でも~しない」。
倒置については、以下で詳しく取り上げています。
kiss~better の意味


kiss~better は子供に対してのおまじないです。日本で「痛いの痛いの、飛んでけ」と言うのと一緒で、英語は「~をキスして治す」。
キスすることで、怪我の痛みを和らげるという行為です。
- kiss~better:
- 「~をキスで治す」 おまじない
- Come here and let me kiss it better.
(こっちにおいで。キスで治してあげる) - Mummy, can you kiss my boo-boo all better?
(ママ、私の傷をキスして治してくれる?) - You'll be fine once Daddy's kissed it better for you.
(パパがキスしてあげたら、あなたは大丈夫よ)
boo-boo は「軽い擦り傷」「ちょっとした怪我」。
よくある質問(FAQ)
「kiss of life」は古い表現? 現代でも使われる?

kiss of life は現代でも使われている表現です。特にイギリス英語では「人工呼吸」の意味で医療現場や救急場面で日常的に使用されます。比喩的な「起死回生策」の意味でも、ビジネスや政治の文脈でよく耳にします。ただし、医療現場では「mouth-to-mouth resuscitation」や「CPR」という専門用語も併用されています
「kiss of life」はアメリカ人にも通じる?

通じますが、アメリカ英語では mouth-to-mouth resuscitation や artificial respiration がより一般的です。kiss of life はイギリス英語の表現として理解されるため、アメリカ人との会話では説明を加えると良いでしょう。映画や文学作品を通じて多くのアメリカ人にも知られている表現です
ビジネス英語で「kiss of life」を使っても大丈夫?

ビジネス場面では、比喩的な意味「起死回生策・救済措置」として適切に使えます。フォーマルな文書では recovery measure(回復策)や lifesaver(救いの手)など、より直接的な表現も検討しましょう
「kiss of life」は恋愛表現?

いいえ、一般的には恋愛の意味では使いません。「人工呼吸」など物理的に命を助ける行為を指すこともありますし、比喩的に「救い」「新しい希望」などの意味で使われます
まとめ
kiss のイディオムは、数は多いものの、ほとんどがスラングなので、使いどころに困るかも。でも知っていると、映画の台詞で耳にした時など、にんまりできますね。
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少しでも理解の助けになれたら幸いです。お読みいただき、ありがとうございました。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, LDOCE, Cambridge Dictionary, Wikipedia, Bibletalk.tv, Collins dictionaries, The Free Dictionary, Grammarist, CrossIdiomas.com)

