当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。
present の2つの意味
「今日はプレゼント」の由来
「今日の日はプレゼント」って、とても素敵な言葉だなと思います。生きとし生けるものに、分け隔てなく与えられる贈り物。
その贈り物をどう使うかは、自分次第。
Yesterday is history. Tomorrow is a mystery. Today is a gift. That's why it is called the present.Alice Morse Earle
(昨日はヒストリー、明日はミステリー、今日は贈り物。今日という日はプレゼントだから)
yesterday の history(歴史)と tomorrow の mystery(神秘)は韻を踏んでますね。present は、「現在」と「プレゼント」の2つの意味を掛けてます。
「過去」も「未来」もすべて「現在」から形作られるので、「過去」の後悔や「未来」の心配で「現在」をおろそかにしないようにという教えです。
もとはアリス・モース・アール(Alice Morse Earle)さんの著書 Sun-Dials and Roses of Yesterday(1902年)の言葉とされます。
いろいろな方の引用があり、マンガ家の Bil Keane さんのバージョンも有名です。
Yesterday's the past, tomorrow's the future, but today is a GIFT. That's why it's called the present.Bil Keane
(昨日は過去、明日は未来、でも今日は「贈り物」。今日という日はプレゼントだから)
ちなみに、私は映画『カンフー・パンダ』で知りました。動画は該当の台詞の部分です。
Yesterday is history, tomorrow is a mystery, but today is a gift. That's why it is called the present.Kung Fu Panda (2008)
Prime Videoで『カンフー・パンダ』(字幕版)を見る
ただ、yesterday is history という言葉はもっと昔からありました。
1886年頃のエミリー・ディキンソン(Emily Dickinson)さんの詩には、"Yesterday is history" と "Yesterday is mystery" という2つのフレーズが出てきます。
present の由来
「現在」と「プレゼント」なんて、まったく別の意味なのに、どうしてでしょう?
「プレゼント」は1200年頃、「贈られるもの」を意味する古フランス語の present から来たそう。 ‘put a thing into the presence of a person’(人の前に物を置く)ということから。
「現在」のほうは1300年頃、同じく古フランス語の present(現在)から。‘being at hand’(手の届くところにある)の意味。
どちらも、突き詰めれば、似たような概念かもしれません。
「現在」の意味
名詞の用法
「現在」の意味では、通常 the present と the が付きます。ただし、at present(現在のところ)に the は付きません。
- You've got to forget the past and start living in the present.
(過去を忘れて、今を生きねばならない) - I'm sorry, we are not accepting applications at present.
(申し訳ないが、現在申し込みは受け付けていない) - This house is big enough for the present, but we'll have to move if we have children.
(今のところこの家は十分広いが、子供ができたら引っ越さなければならない) - Let's talk about the present.
(現在のことについて話そう) - There's no time like the present, so let's go ahead and get the application started.
(今しかない、さっそく申し込みを始めよう)
(there's) no time like the present は「現在のような時はない」。
すなわち「今が何かをするのに一番いい時であり、先延ばしにするのはよくない」「今しかない」ということわざです。
形容詞の用法
形容詞は、「現在の」と「そこにある」。「現在の」の意味の時は、名詞の前に付く「限定用法」で、「そこにある」の意味では補語になる「叙述用法」です。
‘being at hand’ から来ているので、「そこにある」「存在している」の意味も出てきます。
ただし、「そこにある」のほうの名詞は、present ではなく presence(存在)という別の語になるので、ちょっとややこしい。
- 形容詞の present:
- 「現在の」 限定用法 ※ 名詞は present
- 「そこにある」 叙述用法 ※ 名詞は presence
- I am not satisfied with the present situation.
(私は現状に満足していない) - We do not have any more information at the present time.
(現時点ではそれ以上の情報はない) - There were 200 people present at the meeting.
(会合には200人が出席した) - I wasn’t present when the doctor examined him.
(医師が彼を診察したとき、私はその場にいなかった)
「プレゼント」の用法
「プレゼント」の意味では、特に難しいことはないと思います。a を付けても、複数の -s を付けてもOKです。
- He gave her the painting as a present.
(彼は彼女に絵をプレゼントした) - We have a present for you.
(あなたにプレゼントがある) - Santa Claus handed out presents to the children.
(サンタクロースは子供たちにプレゼントを配った)
present と gift の違い
present と gift はたいてい同じ意味で使えるものの、使い方は少し違います。
語源としては、present は「人の前に物を置く」、gift は ‘that which is given’(与えられるもの)から来ていて、動詞の give と関連します。
2つの違いについては、いくつかの点が挙げられていますね。
present は「親しい間柄で贈るもの」で、gift は「目上の人から贈られるもの」。あるいは、present は「有形の実用的なもの」が多く、gift は「無形の抽象的なもの」が多い、など。
といっても、厳密な区別ではなく、たいていの状況では大きな違いはありません。ただし、慣例的に gift だけを使って、present は使わない場合もあります。
<gift だけを使う場合>
gift のほうが幅広い意味で使われるようです。
birthday gift や birthday present はどちらもあり。けれど、たとえば free gift(販促用の景品)とは言っても、free present とは言いません。
- free gift
- free present
もうひとつはっきりした特徴は、gift は形容詞的に他の名詞を修飾するという点です。gift shop(ギフトショップ)、gift wrap(ギフト包装)など。
名詞に付く場合、gift のほうを使います。
gift certificate(ギフト券)はアメリカ英語で、イギリス英語では通常 gift voucher や gift token です。
<動詞の present と gift>
present と gift は、どちらも動詞として使うことができます。
present はたくさん用法があるため、とりあえず「プレゼントする」の意味に限定すると、「(物や賞などを)正式に贈る、贈呈する」こと。
- The sword was presented by the family to the museum.
(その刀は家族から博物館に寄贈された) - The winners were presented with medals.
(優勝者にはメダルが贈られた) - On his retirement, colleagues presented him with a set of golf clubs.
(彼が退職した時、同僚たちは彼にゴルフクラブのセットを贈った) - The local MP will start the race and present the prizes.
(地元の国会議員がレースを開始し賞品を授与する)
例文の MP は、Member of Parliament(英:国会議員)の略語です。
一方、gift も present と大体同じ。ただ、法律や金融の分野で「何かを無償で譲渡する」時や「与える」といったニュアンスでは gift を使います。
- The child's grandmother had gifted her £10,000.
(その子の祖母は彼女に1万ポンドを贈与した) - The philanthropist gifted a donation to the foundation.
(慈善家は財団に寄付した) - He gifted his property to the town's nature preserve.
(彼は自分の財産を町の自然保護区に寄付した) - They gifted their opponents a goal.
(彼らは相手チームにゴールを与えた) - She hit the ball into the net, almost gifting the set to her opponent.
(彼女はボールをネットに打ち込み、相手にセットを与えそうになった)
まとめ
楽しめる英語学習誌
英語学習は、楽しんでこそ。無理に高い目標を定めるのではなく、まずは楽しめるものを探してください。
多聴多読マガジン
ちょっと変わった視点からの面白い英語学習誌です。テーマ選びが独特で、学習要素もりもり。特にオタク気質の方は確実に刺さります(私のように笑)。
「話す」というアウトプットに積極的に取り組んでいる英語学習誌は少ないと思います。英語講座を利用せずに、学習誌で学びたい方に特にお勧めです。
CNN ENGLISH EXPRESS
CNNはアメリカのニュース専門チャンネルで、昔からの有名どころ。
英語ニュースのテキスト化と完全な対訳と注釈付きという、結構珍しい雑誌です。
英語自体は単語など固いものもあるけれど、注釈や解説が充実しているので、初級者の方も置いてきぼりにされることはありません。
TOEICや英検のために活用する人も多数で、試験対策にも。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, English Language & Usage Stack Exchange, Merriam-Webster, Quote Investigator®, Online Etymology Dictionary)