動詞の過去形・進行形で最後の子音字が重なる時は?

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動詞の過去形・進行形で最後の子音字が重なるのは

 

最後の文字を重ねる?

ノーマルのエイ
時々過去形や進行形にすると、動詞の最後の文字が重なるけどさ。あれって、ルールとかあるの?
横目のソウ
…あるにはあるが…
怒りのエイ
なんか言いたそうだね
目閉じのソウ
まさか「ルール」を聞いてくるとは思わなかった

規則動詞の場合、過去形だと、たいてい動詞の最後に -ed を付けますね。進行形なら -ing です。

ただ、-ed や -ing を付ける際、動詞の最後の子音字を重ねることがあります。どういう場合に重ねるのでしょう?

本当は、ルールそのものを覚えるより、単語を覚える時に活用形も一緒に覚えた方が楽なので、あまり触れてきませんでしたが、備忘録的に記しておきます。

 

シラブルを見る

子音字を重ねるルールは、シラブルから見ていく必要があります。では、「シラブル」とは何か?

syllable は「音節」のことで、「1個の母音」または「1個の母音+1個以上の子音」をひとつの単位とする文字のまとまりです。

辞書によっては、「・」でシラブルの区切りが記載されてます。

ひとつのシラブルには、必ず母音がひとつ入っていないといけません。母音は「a、e、i、o、u」。日本語の「あいうえお」と似てます。

母音は文字でなく音で判断するので、発音が [i] の場合には「y」も母音扱いです。syllable という単語でも、「y」の音が母音です。

そのため、syl‧la‧ble という3音節になります。

「子音が連続する時は区切る」といった決まりがあるため、sy‧lla‧ble です。

シラブルの分け方については、他にも決まりがあれこれあるものの、ここでは詳細は割愛します。

基本的に、1シラブルの構成単位は「(子音字)+母音字+(子音字)」くらいの大まかな理解で大丈夫でしょう。

ポイントは音のリズムで、音節は音のリズムの区切りです。

たとえば syllable なら「シ・ラ・ブ」のように聞こえますね。最後の le の音ははっきり発音されずふわっとしてます。なので、3音節。

ただし、注意点がひとつ。wear(着る)などは、文字の上では「e」と「a」2つの母音があります。それでも、we・ar とはならず、wear と1音節です。

なぜかと言うと、発音は [wέər] で、[έə] は「二重母音」だから。そのため、ひとつの母音とみなされます。

 

ポイント
  • 1シラブルは「(子音字)+母音字+(子音字)」が基本
  • 母音は、文字より音で見る(※「二重母音」は1母音とみなす)

 

シラブルが1つの動詞

困りのエイ
で、シラブルと動詞の文字が重なるのは、どう関係してるわけ
目閉じのソウ
シラブルが1つだけの動詞は、文字を重ねる
怒りのエイ
…簡単すぎない?
横目のソウ
事実だ。例外はあるが

最後が「1母音字+1子音字」の場合

シラブルが1つの動詞は、最後が「1母音字+1子音字」の場合に限って、子音字を重ねます。

シラブルがひとつの動詞

  • 最後が「1母音字+1子音字」の動詞
    • stop(止まる)- stopping - stopped
    • plan(計画する)- planning - planned
    • hop(跳びはねる)- hopping - hopped
    • step(踏む)- stepping - stepped
    • tap(軽く叩く)- tapping - tapped

 

<母音字が2つあれば重ねない>

注意が必要なのは、「1母音」ではなく「1母音字」という点です。たとえば、rain(雨が降る)の発音は [rein] で [ei] は二重母音なので、母音としては1つです。

けれど、文字としては「a」と「i」という2つの母音字が入ってます。

文字が重なるのは、「母音字も子音字も1個」の時なので、「2母音字+1子音字」では、ただ -ed や -ing を付けるだけです。

  • 最後が「2母音字+1子音字」の動詞
    • rain(雨が降る)- raining - rained
    • heat(熱くなる)- heating - heated
    • wait(待つ)- waiting - waited
    • look(見る)- looking - looked

 

<子音字が2つあれば重ねない>

同様に、子音の文字が2つある時、すなわち「1母音字+2子音字」でも、文字は重ねません。

  • 最後が「1母音字+2子音字」の動詞
    • help(助ける)- helping - helped
    • wash(洗う)- washing - washed
    • lock(錠を掛ける)- locking - locked
    • knock(ノックする)- knocking - knocked

 

ポイント
  • 文字が重なるのは、シラブルが1つで、最後が「1母音字+1子音字」の場合

 

<子音字が w や x なら重ねない>

といっても、例外があります。もう例外は当たり前かも…。

どんな場合かというと、動詞の最後の子音字が w または x の時は、1シラブルで「1母音字+1子音字」であっても、文字は重ねません。

理由は分かりませんが、ww や xx になると見た目がよろしくないからだろうと、勝手に考えてます。

  • 最後の子音字が w や x の動詞
    • snow(雪が降る)- snowing - snowed
    • bow(お辞儀する)- bowing - bowed
    • mix(混ぜる)- mixing - mixed
    • fix(固定する)- fixing - fixed

 

例外
  • 最後の文字が w や x の場合は、文字を重ねない

 

シラブルが2つの動詞

ノーマルのソウ
シラブルが2つの時は、アクセントの位置で判断する
困りのエイ
ほんとに、それだけ?
目閉じのソウ
例外を除けば

2音節目にアクセントがある場合

シラブルが2つの動詞の場合、最後が「1母音字+1子音字」で、2つめのシラブルにアクセントがある時、文字を重ねます。

2番目の音節にアクセント

  • 最後が「1母音字+1子音字」で、2音節目にアクセントがある動詞
    • pre‧fer(好む)- preferring - preferred
    • ad‧mit(認める)- admitting - admitted
    • per‧mit(許す)- permitting - permitted
    • oc‧cur(起こる)- occurring - occurred
    • re‧fer(言及する)- referring - referred

 

<最初の音節にアクセントがあれば重ねない>

シラブルが2つで、最後が「1母音字+1子音字」であっても、アクセントが最初のシラブルにあれば、文字は重ねません。

  • 最初の音節にアクセントがある動詞
    • vis‧it(訪問する)- visiting - visited
    • of‧fer(申し出る)- offering - offered
    • hap‧pen(起こる)- happening - happened
    • o‧pen(開く)- opening - opened

 

<母音字が2つあれば重ねない>

また、最後が「2母音字+1子音字」なら、これも文字は重ねません。文字を重ねる条件は、結構厳しいです。

  • 最後が「2母音字+1子音字」の動詞
    • ex‧plain(説明する)- explaining - explained
    • re‧gain(取り戻す)- regaining - regained
    • ap‧pear(現れる)- appearing - appeared
    • re‧veal(明らかにする)- revealing - revealed

 

ポイント
  • 文字が重なるのは、シラブルが2つで、最後が「1母音字+1子音字」、かつアクセントが2つめのシラブルにある場合

 

<子音字が w や x なら重ねない>

シラブルが2つで、『最後が「1母音字+1子音字」、かつアクセントが2つめのシラブルにある』という条件を満たしていても、やはり w や x は例外になります。

  • 最後の子音字が w や x の動詞
    • en‧dow(授ける)- endowing - endowed
    • re‧lax(くつろぐ)- relaxing - relaxed

 

例外
  • 最後の文字が w や x の場合は、文字を重ねない

 

まとめ

まとめると、動詞の最後の子音字が重なるのは、以下のような場合です。

  • <1音節の動詞>
    • 最後が「1母音字+1子音字」の時
  • <2音節の動詞>
    • 最後が「1母音字+1子音字」で、アクセントが2音節目にある時
  •   ただし、どちらの場合も、最後の子音字が w や x なら重ねない

参照元は、版は違いますが、 こちらのシリーズです。英文法は洋書のほうが分かりやすく説明されてます。

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