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rather a と a rather、この2つの微妙な違いに「?」になっていませんか?
辞書を引いても「かなり」「やや」と、正反対の意味が載っていて、結局どちらを使えばいいのか、モヤッとした経験があるかもしれません。
意味としては、rather a と a rather の区別はありません。ただ「何を強調するか」(修飾範囲)だけが異なります。
【この記事で分かること】
- rather a と a rather の違い・使い方
- ネイティブの使い分け
- rather の意味と重要表現
お読みいただくと、rather が「イマイチよく分からない語」から「使いこなせる語」に変わりますよ。
- rather a と a rather の違い
- 「かなり」 と 「やや」 の使い分け
- rather+複数名詞 はOK?
- 「むしろ」 の rather
- 「むしろ~したい」 の rather
- rather 人 than me の意味と使い方
- よくある質問
- まとめ
rather a と a rather の違い
まずは、要点を比較表で押さえましょう。
rather a / a rather の違い早見表
| 修飾範囲 | ニュアンス | 使い方 | |
|---|---|---|---|
| rather a | 名詞全体 | 全体的な印象。客観的・フォーマル | rather a (+ 形容詞) + 名詞 |
| a rather | 形容詞のみ | 特定の特徴を強調。主観的・カジュアル | a rather + 形容詞 + 名詞 |
「修飾範囲」の違い
- rather a 形容詞なしで「rather a 名詞」も
- a rather 形容詞なしで「a rather 名詞」は
- It's rather a long ordeal.
(結構長い試練だ)
「長い試練」に焦点を当てる - It's a rather long ordeal.
(結構長い試練だ)
「長い」に焦点を当てる
rather a の使い方
rather a 単数名詞 は「名詞全体」を修飾する、イギリス英語で好まれる表現です。
rather a + 単数名詞
- It was rather a disaster.
(結構な災害だった) - It was rather a surprise to find them in the house.
(家に彼らがいるのを見つけたのは幾分驚きだった) - She gave me rather a lecture about punctuality.
(彼女は時間厳守についてかなり説教をしてきた) - He’s rather a character — you never know what he’ll say next.
(彼はかなり個性的な人で、次に何を言うか分からない)
rather a + 形容詞 + 名詞
rather a は、形容詞だけでなく、名詞句(形容詞 + 名詞)をまとめて評価しています。
- That was rather a difficult question to answer.
(それはかなり難しい質問だった) - She’s rather a talented pianist for her age.
(彼女は年齢の割にかなり才能のあるピアニストだ) - It was rather a boring movie, to be honest.
(正直に言ってかなり退屈な映画だった) - That’s rather a risky strategy, don’t you think?
(それはかなりリスクのある戦略だと思わない?)
a rather の使い方
a rather の語順の時は、形容詞のみ修飾します。必ず名詞の前に形容詞が必要。
- We had to wait a rather long time.
(結構長い間待たなければならなかった) - He helped her out of a rather uncomfortable situation.
(彼は彼女を幾分不快な状況から助け出した) - It was a rather strange coincidence.
(それはちょっと奇妙な偶然だった) - We had a rather quiet evening at home.
(家で幾分静かな夜を過ごした)
a rather が使えない場合
続く単語によっては、a rather が使えないことがあります。
例)long shot(直訳:長い射程距離) 「勝つ見込みのない賭け」「大穴」
この2語でひとつの名詞句のため、long だけを修飾することができません。
- The horse was rather a long shot.
(その馬は結構大穴だった) - The horse was a rather long shot.

rather a / a rather の比較例文
ネイティブ感覚では、ここに若干違いが出ます。
- rather a(客観的・フォーマル)
- 少し距離を置いた印象
- レポート・説明・書き言葉向き
- a rather(主観的・カジュアル)
- 話し手の感想が強い
- 日常会話でよく使う
会議の評価の例文
- The quarterly review meeting proved to be rather a productive session.
(四半期レビュー会議はかなり生産的なセッションであると証明された)
フォーマル - We had a rather productive meeting about the quarterly review.
(四半期レビューについてかなり生産的な会議をした)
カジュアル
天候の描写の例文
- Today has been rather a pleasant day for outdoor activities.
(今日は屋外活動にはかなり心地よい一日だった)
客観的・全体的 - It's been a rather pleasant day, perfect for a walk.
(かなり心地よい日で、散歩にぴったりだった)
主観的・特徴的
「かなり」 と 「やや」 の使い分け



各辞書での意味説明
そもそも rather の意味が曖昧です。「程度」を表す場合、Cambridge には to a large degree(かなり)と to a slight degree(やや)のどちらの意味も載ってます。
Longman には、「特にイギリス英語では、a little(少し)より多く、very(とても)ほどではない」と記述あり。The Free Dictionary では「少し」「やや」「幾分」。
英辞郎 だと「かなり」と「やや」両方説明されてます。
rather の語の強さ
ちなみに、quite や fairly なども同じような使い方ですが、語の強さがちょっとだけ違います。
語の強さ順:very rather quite fairly
- rather: フォーマルで、アメリカ英語ではあまり使われない
- quite: アメリカ英語ではたいてい very(非常に)の意味で使う

意味の区別のコツ
rather の使い方
rather は「かなり」と言いたいところを、あえて「ちょっと」「やや」と曖昧にぼかす表現です。「かなり」か「やや」かは、文脈次第。
「ちょっと」 のニュアンス
たとえば、日本語でも、本当はかなり疲れているのに「ちょっと疲れた」と言ったりしませんか? 良いことでも、「とても」と言わず「少し」と言ったり。
「ちょっと」や「少し」を付けることで、控えめな柔らかい印象になります。rather も似た使い方です。
使う場面の傾向
ただ傾向として、ネガティブな文脈 「かなり」、ポジティブな文脈 「やや・幾分」となることが多いです。
形容詞・副詞を修飾する rather
「かなり」「やや」は、主に rather が形容詞・副詞を修飾する場合です。
rather は副詞のため、形容詞・副詞・動詞・文全体などいろいろな語句を修飾できて、訳し方がそれぞれ違ってきます。
形容詞を修飾する場合
- It's rather cold today, isn't it?
(今日はちょっと寒いですね) - To people who don't know him he probably appears rather unfriendly.
(彼のことを知らない人たちにはおそらく彼はやや無愛想に見える) - The company's prospects for the future are rather dim.
(その会社の将来の見通しはかなり暗い) - The movie was rather good.
(その映画は幾分よかった)
副詞を修飾する場合
- He answered the phone rather sleepily.
(彼は少し眠そうに電話に出た) - The train was rather too crowded for a comfortable journey.
(電車は快適な旅をするには少し混雑しすぎていた) - He boobed rather badly by getting her name wrong.
(彼は彼女の名前を間違えてかなりひどい失敗をした) - Actually, I did rather well in my exams.
(実際試験まあまあ良くできた)
rather+複数名詞 はOK?
rather が複数名詞に付く時、形容詞のない「rather + 複数名詞」はNGです。「rather + 形容詞 + 複数名詞」は使えるけれど、quite などのほうが一般的。
- They are rather characters.
(彼らはかなり個性的な人たちだ) - They're quite the characters.
(彼らはかなり個性的な人たちだ) - He is rather a character.
(彼はかなりの個性派だ) - He is quite a character.
(彼はかなりの個性派だ)
quite を複数名詞の前に置く時は、the、または形容詞が必要。
rather+数量+名詞 の場合
rather の後に a lot of、a few、few などの数量表現がある場合は、複数名詞を続けることができます。
語順:rather + a lot of / a few / few + 複数名詞
rather a lot of
rather a lot of は数量が多いことを示し、「結構な」「かなりな」。rather a lot は often(よく)の意味でも使われます。
- rather a lot of:
- 「結構な、かなりな」
- 「しばしば、よく」 rather a lot の形で
- I've got rather a lot of work to do at the moment.
(現時点ではやるべき仕事が結構たくさんある) - It cost me rather a lot of money.
(結構お金がかかった) - You’ve given me rather a lot.
(あなたは私に結構多くのものを与えてくれた) - They went there rather a lot.
(彼らはよくそこへ行った)
rather a few / rather few
rather a few は「有る」ことが強調されるため「かなり多くの」、rather few は「無い」ことが強調されて「かなり少ない」「ほとんどない」。
冠詞の a が一つ入るだけで、意味が180度変わるため、注意が必要です。
| 意味 | ニュアンス | |
|---|---|---|
| rather a few | 「かなり多くの」 | 結構多い、驚きや意外性 |
| rather few | 「かなり少ない」 | 期待よりずっと少ない、ネガティブな強調 |
- After the concert, rather a few fans stayed behind hoping to get an autograph.
(コンサートの後、多くのファンがサインをもらおうと残っていた) - There were rather a few people jogging in the park.
(公園ではジョギングをしている人がかなりいた) - There were rather few options available.
(選択肢はかなり少なかった) - The old library contains rather few modern books.
(古い図書館には最近の本がほとんどない)
限定詞+rather+形容詞+名詞 の場合
some / those / my などの限定詞(名詞の範囲を限定する語)は、rather の前に来ます。
語順:some / those / my + rather + 形容詞 + 名詞


- I had some rather bad news today.
(今日はかなり悪い知らせがあった) - It had made some rather bad mistakes which I thought should be corrected.
(結構ひどい間違いをして修正すべきだと思った) - Those rather odd selections suggest there could be a random factor at play.
(あの幾分奇妙な選択はランダムな要素があり得ることを示唆している) - I bought those rather expensive shoes.
(あのかなり高価な靴を買った)

「むしろ」 の rather
rather は、動詞・文全体・語句を修飾する時、「むしろ」の意味になります。3つの場合に分けて考えてみましょう。
- 「むしろ」 の3パターン:
- 語感を和らげる
- 言い直し・言い換えをする
- 比較をする
語感を和らげる
ひとつは、「むしろ」「どちらかと言うと」のように、動詞を修飾する場合です。「どちらかと言えば、あれよりもこれ」というニュアンス。言葉の強さを和らげます。
- rather 動詞:
- 「むしろ」「どちらかと言うと」
- I've always rather liked Charlie.
(どちらかと言うとずっとチャーリーが好きだ) - I rather suspect we're making a mistake.
(むしろ私たちは間違いを犯しているのではないかと疑っている) - We were rather hoping you'd be able to do it by Friday.
(むしろ金曜日までにできることを期待していた) - I'm rather puzzled by this question.
(どちらかと言うとこの質問には困惑している)
言い直し・言い換えをする
or や but を付けて、以前述べたことを言い直したり、言い換えたりします。文全体に対して使われることもあれば、語句に対して使われることもあり。
or rather(あるいは、むしろ)や not~but rather(~ではなく、むしろ)の形です。
- or rather:
- 「あるいは、むしろ」
- not~but rather:
- 「~ではなく、むしろ」
- He's my friend, or rather he was my friend.
(彼は私の友達だ、というより友達だった) - She worked as a secretary, or rather, a personal assistant.
(彼女は秘書、あるいはむしろ個人秘書として働いた) - The walls were not white, but rather a sort of dirty grey.
(壁は白ではなく、汚れた灰色だった) - The problem is not in the whole system, but rather in one small part.
(問題はシステム全体ではなく、むしろごく一部だ)
比較をする
than を付けて、たいてい A rather than B の形を取ります。「BよりむしろA」といった「比較」。比較する語句は、名詞・形容詞・動詞・副詞といろいろです。
- A rather than B:
- 「BよりむしろA」
- I think I'll have a cold drink rather than coffee.
(コーヒーよりむしろ冷たい飲み物を飲もう) - The problem was psychological rather than physiological.
(問題は体よりむしろ心だった) - Rather than pay the taxi fare, he walked home.
(彼はタクシー料金を払うのではなく、歩いて家に帰った) - We merely suggest or advise rather than give orders.
(私たちは命令するのではなく、単に提案したりアドバイスしたりするだけだ) - Lovers are generally kept apart by wars rather than by simple misunderstandings.
(恋人たちは概して単純な誤解ではなく、むしろ戦争によって引き裂かれる)
「むしろ~したい」 の rather
「むしろ」は「むしろ」でも、この場合、「比較」というより「好み」を表します。「好き」「したい」「何かのほうがいい」など。
would rather 動詞の原形 :「むしろ~したい」
- would rather の後ろは、動詞の原形
- would rather = prefer to(~を好む)
- 「~よりむしろ…がいい」なら、than を後ろに付ける
- than の後ろの動詞・前置詞などが重複している場合は、省略できる
- She'd rather stay at home than go out.
(彼女は外出するより家にいるほうを好む) - I'd rather live in an apartment than (in) a house.
(戸建てよりアパートに住む方がいい) - I'd rather have a beer.
(どちらかというとビールを飲みたい)
否定文は would rather not
would rather not 動詞の原形 :「むしろ~したくない」
「『むしろ~しない』ことを好む」 「むしろ~したくない」という構造。
not の位置にご注意を。not は rather の後に来ます。
wouldn't rather の語順はなぜNG?
仮に「wouldn't rather + 動詞」だと、「『むしろ~することを好む』わけではない」となり、否定の仕方が回りくどく、不自然です。
- I’d rather not wait in that long line.
(あの長い列には並びたくない) - She would rather not talk about it right now.
(彼女は今それについて話したくない) - I’d rather not fly. I hate planes.
(むしろ飛行機に乗りたくない。飛行機が嫌いだ)
否定疑問文はどうなる?
ややこしいけれど、否定疑問文の場合は wouldn't になります。
Wouldn't rather 動詞の原形~? :「むしろ〜したほうがいいのでは?」
否定疑問文の語順
wouldn't rather + 動詞 は「『むしろ~することを好む』わけではない」。これを疑問文にすれば、「『むしろ~することを好む』わけではないのですか?」。
すなわち、「〜したほうがよくない?」という「提案・確認」のニュアンスです。
- Wouldn't you rather stay indoors until the rain stops?
(雨が止むまで中にいたほうがよくない?) - Wouldn't you rather speak to her directly?
(彼女に直接話したほうがいいんじゃない?) - Wouldn't you rather finish it tomorrow?
(むしろ明日終わらせるほうがよくない?)
not の位置と意味の違い
実は、Would you rather not~? も間違いではないけれど、ニュアンスが異なります。よく使われるのは、Wouldn't you rather~? のほう。
| 意味 | ニュアンス | |
|---|---|---|
| Wouldn't you rather~? | 「〜したほうがよくない?」 | 提案・同意を求める。肯定的な提案 |
| Would you rather not~? | 「〜したくないの?」 | 相手の否定の気持ちを確認 |
- Wouldn't you rather stay at home?
(むしろ家にいるほうがいいんじゃない?) - Would you rather not stay at home?
(むしろ家にいないほうがいいの?)
- 否定文は、wouldn't rather ではなく、would rather not
- 否定疑問文では Wouldn't~? が自然
rather 人 than me の意味と使い方
直訳すると、「むしろ私より誰か(人)のほうがいい」。主にイギリス英語のイディオムで、「私じゃなくてよかった」というニュアンスです。
アメリカ英語だと、better 人 than me が普通。自分にはできない(あるいは、したくない)ことを他の人がする時に使われます。
同情の表現ではあるものの、場合によっては皮肉っぽく聞こえるかもしれません。
- rather 人 than me:
- 「大変だね」「気の毒にね」
- "I'm having two teeth out next week." "Rather you than me."
(「来週歯を2本抜くんだ」「気の毒にね」) - “I'm going climbing tomorrow.” “Rather you than me!”
(「明日はクライミングに行くんだ」「大変だね」) - My sister has to work every day over the Christmas break ― rather her than me.
(妹はクリスマス休暇中毎日働かなければならない。私じゃなくてよかった)
TOEICでは、rather のような微妙なニュアンスを問う問題が頻出します。実践的な問題演習を通じて、スコアアップを。
TOEIC対策に
よくある質問
「rather a」と「a rather」の最も大きな違いは何?

rather a は名詞句全体を修飾し、ややフォーマルな響きがあります。一方、a rather は形容詞のみを強調し、日常会話でより自然に使われます。
どちらも「かなり」「やや」といった程度の意味合いを持ちますが、修飾する対象とニュアンスのフォーマル度が異なります
rather は「かなり」と「やや」どちらの意味で使うのが正しい?

rather は文脈によって「かなり」と「やや」の両方の意味で使われます。一般的に、ネガティブな形容詞を修飾する場合は「かなり」、ポジティブな形容詞を修飾する場合は「やや」「幾分」と解釈されることが多いです。
また、言葉を和らげる意図で「やや」と使うこともあります
「would rather not」の正しい使い方は? not の位置に注意が必要?

would rather not + 動詞の原形 が正しい否定形です。「むしろ~したくない」という意味になります。not の位置は rather の直後であり、wouldn't rather は不自然な表現です。
否定疑問文では、Wouldn't you rather~? のように、相手の同意を求めるニュアンスで使われることがあります
「rather than」を使った比較表現のポイントは何?

A rather than B は「BよりもむしろA」という意味で、主に「行為の選択」と「内容の修正」の二つの用法があります。AとBには文法的に対等な要素(名詞、形容詞、動詞、副詞など)が入ります。
文頭に Rather than~ が来る場合は、「行為の選択」の意味合いが強くなります
rather を使いこなすことで、英語力はどのように向上する?

微妙なニュアンスを正確に伝えられるようになるため、自然なコミュニケーションが可能になり、TOEICなどの試験での高得点にもつながります
rather のように文法的に厄介な語に当たった時、信頼できる文法書を手元に1冊持っておくと、役立ちますよ。
英文法の必読書
まとめ
rather a と a rather の違いは、意味ではなく「どこを強調するか」です。
- rather a 名詞全体(フォーマル)
- a rather 形容詞(カジュアル)
文法は一見厄介だけれど、ストンと落ちた時の爽快感は格別です。「文法は難しい」と思ってしまわず、「言葉って面白い」と楽しむことが習得につながっていきます。
【次の記事】both と either の違い
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。お疲れ様でした。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Collins Dictionary, Cambridge Dictionary, LDOCE)

