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はじめに
Youtubeにアップされているおもしろ英語動画を取り上げ、内容の解説とあわせて、使われている英語フレーズを見ていきます。
比較的聴き取りやすい部分をピックアップしているので、ぜひリスニング練習してみてください。
こちらは、「Do you speak English?」というタイトルのBBC(英国放送協会)の短いコメディです(1分27秒)。
最初の場面は、国外にやって来た女性の車が故障し、通り掛かった若い男性に自動車工場の場所を尋ねるところです。
初めに女性は「Do you speak English?」(英語を話せますか?)と聞き、男性の答えは「No.」。にもかかわらず、どちらも普通に話を進めてます。
聴き取りポイント
break down(壊れる)
- My car's broken down and I wondered if you could tell me where to find a garage.
(車がエンコしてしまって。修理工場を教えてもらえるでしょうか)
- break down:
- 「壊れる」「壊す」
garage は「自動車修理工場」。garage は、イギリス英語とアメリカ英語でアクセントの位置が異なります。
女性はおそらく英国人なので、ga にアクセントを置いて発音してますね。一方、アメリカ英語では ra の音にアクセントがあります。(英)[gǽrɑːʒ]、(米)[gərɑ́ʒ]。
garage(英):
garage(米):
break down は、よく機械や車が「壊れる」時に使われます。ここでは My car has broken down.(車が故障した)となっていて、break は自動詞。
何かを「壊す」という他動詞もあり、特に目的語が短い時など、break と down の間に目的語を挟んで、break~down としてもOKです。
- The telephone system has broken down.
(電話システムが故障した) - Firefighters had to break the door down to reach the people trapped inside.
(消防士たちは、中に閉じ込められている人々のところに行くため、ドアを壊さなければならなかった) - We broke down the wall with big hammers.
(大きなハンマーで壁を壊した)
修理工場の場所を聞かれ、流暢な英語で「英語が分からない」と言う男性。
waste~on…(~を…で無駄に使う)
- You know that's wasted on me. I don't understand what you're saying.
(僕じゃ、ムダですね。あなたが何て言っているか分からないんです)
- waste~on…:
- 「~を…で無駄に使う」
waste~on… は「~を…で無駄に使う」。
waste は「~を無駄にする、浪費する」で、「~で浪費する」のような時は、前置詞の on で表します。
「that is wasted on me」(それが私のために無駄に使われる)と受身形になっているので、普通の文にすれば、主語の you を補って「you waste that on me」。
この that は「自動車修理工場がどこで見つかるか」という質問自体を指します。waste~on は、こんな風に受動態で使われることが多いですね。
- I'm not going to waste any more time on the problem.
(その問題でこれ以上時間を無駄にするつもりはない) - Why waste money on clothes you don't need?
(なぜ必要ない服にお金を無駄に使うのか?)
何かの「物事」で無駄にするというのはともかく、「人」で無駄にするというのはどういうことでしょう?
不思議な感じがするけれど、考え方は同じです。「人に~を無駄に使う」 「人に~しても無駄だ」「人に~しても何にもならない」。
「それをするだけ無駄だから、しないほうがいい」というニュアンスです。
- Don't waste your sympathy on him.
(彼に同情しても無駄だ) - Expensive wine is wasted on me.
(高価なワインは私には無駄だ) - I'm not going to serve that good coffee to Chris and Melanie ― it would be wasted on them.
(クリスとメラニーにおいしいコーヒーを出すつもりはない。彼らには無駄になる)
one of those things(仕方ないこと)
- It's one of those things where I wish I'd paid more attention at school,
(仕方ないです。学校でもっと注意を払っていればよかった)
- one of those things:
- 「仕方ないこと」「よくあること」
まず、スミマセン…。この部分は非常に聴き取りづらいのですが、重要なフレーズが入ってるので、外せませんでした。
女性に「英語を話せないですよね?」と念を押され、男性は「学校でもっとちゃんとやっておけばよかった」とうそぶいてます。
"I'd paid" の 'd は had。「wish 主語+had 過去分詞」は「~だったらよかったのに」と過去の願望を表す仮定法過去完了です。
(just) one of those things の直訳は「それらのうちの一つ(の状況)」。「避けられない、仕方ないこと」「よくあること」というイディオムです。
「好ましくはなくとも、避けられないことなので、受け入れなければならない」という状況を示すのに使われます。
「one of those things」の後の where は何だろう、と思いませんか? この where は、文法的に言うと関係副詞というもので、2つの文をつなぐ役割を果たしてます。
where の後の文節は「one of those things」にかかっていて、文全体を直訳すると、「それは、学校でより注意を払っていればよかったと思うようなことの一つだ」。
- Getting sick is just one of those things, Mom. Don't worry about it!
(病気になるのはよくあることだよ、お母さん。心配しないで!) - The road was blocked, so we missed the meeting - it was just one of those things.
(道路が封鎖されていて、ミーティングに間に合わなかった。仕方がない) - It wasn't your fault. It was just one of those things.
(あなたのせいじゃない。仕方ないことだった)
tell you what(あのね)
- Tell you what, if you go down that way about half a mile, there is a village, there might be somebody that speaks English.
(そうだ、向こうに半マイルほど行くと村があるから、そこに英語を話せる人がいるかもしれない)
- tell you what:
- 「そうだ」「あのね」
これも聴き取りづらい…スミマセン。
今度は別の男性が通り掛かるものの、その男性も英語は話せないとのこと。
諦めて立ち去りかけた女性に、最初の金髪男性が「向こうの村に行けば英語を話せる人がいるかもしれない」と流ちょうな英語で提案します。
tell you what は、「あのね」「こうしよう」と、提案や意見を切り出す時の決まり文句です。I ('ll) tell you what が省略された形。
- Tell you what, this burger might be the best I've ever had.
(あのさ、このハンバーガーは今まで食べた中で一番かもしれない) - I'll tell you what, that was some concert.
(言っておくと、あれはちょっとしたコンサートだった) - I'll tell you what — we'll split the money between us.
(こうしよう。お金は二人で山分けだ)
女性が「ドイツ語を話せますか」と問うと、「Nein.」(いいえ)とドイツ語で答える金髪男性。
もう一方の黒髪の男性も、これまた流れるようなドイツ語で「一言二言話せるだけで、話せない」と主張。2人とも大ウソツキ。
「ドイツ語」は、英語で German、ドイツ語だと Deutsch。発音は「ドイチ」と聞こえます。「ドイツ」と似てますね。
you never know(もしかしたら)
- You never know, next time you're over, maybe we'll have learned a bit of English for you.
(次回あなたが来た時には、あなたのために少し英語を勉強してるかもしれない)
- you never know:
- 「(分からないが)もしかしたら」
続けて、黒髪の男性の台詞です。
will have+過去分詞 は、未来完了形。未来のある時点のことを想定して、その時点では「完了しているだろう」という表現です。
you never know は「決して分からない」が直訳。「分からないけれど、もしかしたら物事がうまくいく可能性がある」ことを示唆します。
「確実に予測することはできない」。だから「何か良いことが起こるかもしれない」というポジティブな考え方に基づくイディオムです。
- You never know, she might change her mind.
(もしかしたら、彼女の気が変わるかもしれない) - You never know, I might get lucky.
(もしかしたら、幸運に恵まれるかもしれない)
女性が去った後、残った男性2人が「実は英語を話せるんだ」と言い合って終わり。「知ってた」と誰もが頷くであろうツッコミ待ちのラストでした。
まとめ
BBCはイギリスの公共放送局で、CNNはアメリカのニュース専門チャンネル。どちらも有名どころです。
残念ながら、BBCはないけれど、CNNに関しては、英語ニュースを文字化したテキストと、完全な対訳と注釈付きの英語雑誌が出ています。
CNN ENGLISH EXPRESS
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
(引用・参照元: Oxford Learner's Dictionaries, The Free Dictionary, Cambridge Dictionary)